静岡県の鈴木康友知事は10日の定例記者会見で、リニア中央新幹線静岡工区の工事に伴う水資源問題についての県とJR東海の対話が完了したことに触れ、「水は一番大きな争点にもなってきた。その対話が終了したことで、(リニア問題は)大きな節目を迎えたと思う」との見方を示した。 リニアに関連する県とJR東海の対話には、南アルプスの生態系への代償措置やトンネル掘削に伴う発生土の処理問題などが残されているが、鈴木知事は「(水問題という)大きな山は越えた。これからもできるだけ短縮できるように努力したい」と述べた。 ただ、基準値を超える自然由来の重金属などを含む「要対策土」については県の条例で盛り土が原則禁止されているが、JR東海はこの要対策土についても盛り土を計画している。この点について鈴木知事は「(県の)専門部会でしっかり対応していただきたい」と述べた。