社会に出ても「数学」を使うことなど全くないのに、なぜ勉強しなければならないのか。この疑問に、東京大学理科三類に現役合格後、2019年にミス東大に選ばれ、今春より医師になった上田彩瑛さんが答えた――。 私が、数学が好きだった理由 数学ほど、好き嫌いがはっきり分かれる科目は、ほかにないかもしれません。 そして同時に、「大学の合格不合格の鍵を握っているのは数学だ」と言われる、重要な教科でもあります。そのため、数学が受験校の入試科目にある場合、嫌でも真剣に取り組まなければなりません。 受験生時代、私の周りにはそれこそ「この人は数学の天才かも。自分とは頭の構造が違う」と思える方が複数いましたし、「自分自身に特別な才能を感じる」なんてことは、1ミリもありませんでした。 ただ、私が数学好きだった「理由」は、「数行、あるいは1行しかない問題を解くために、解答用紙にびっしり数式を書き込んで解き上がると、かな
