キムチなどの発酵野菜は、マイクロバイオームを改善して気分を向上させると考えられている。発酵野菜は腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌の影響を打ち消すことによって有益な効果をもたらす。(Photograph by Oscar Wong, Getty) 「人は食べたものでできている」という格言を聞いたことがある人は多いだろう。この言葉はどうやら、体の健康だけでなく、脳の健康にも当てはまるらしいことがわかってきた。適切な食品を摂取し、不適切な食品を避ければ、気分や精神的な健康が改善される可能性があるという主張を裏付ける研究は、ますます増えつつある。 「心臓病や糖尿病などで食事が重要な役割を果たしていることが常識とされているのと同じように、脳の機能や気分、そして精神疾患にも、食事の選択が影響を及ぼすことがわかってきたのです」と語るのは、オーストラリア、ディーキン大学フード&ムードセンターの副所長で、国際栄
