「与党に遊ばれただけ」――。日本維新の会が自民、公明両党との距離感に悩んでいる。今国会では3党協議を通じ、高校授業料の無償化や社会保障改革などの政策に一定の道筋を付けた。その半面、野党としては異例となる当初予算の賛成に踏み切り、「少数与党」となった石破茂政権を手助けしている側面も。与党接近の代償に見合う成果は出たのか、評価は割れている。 吉村氏「一歩でも社会を変える」 「野党の政策が、政府の『骨太の方針』に盛り込まれるのは画期的なことだ」。今月11日、維新の岩谷良平幹事長らは社会保障改革に関する自公との合意を受け、記者団に成果をアピールした。 改革は社会保険料の負担軽減を目的としたもので、全国の医療機関で余っている病床を約11万床削減すれば約1兆円の医療費を圧縮できると試算。地域の実情を調べた上で削減に取り組むと申し合わせた。ただ、表現にあいまいさが残る「玉虫色の合意」となり、実現できるか
